化粧品の企画立案や処方開発をはじめ、安定性試験や効果効能試験、生産拡大といった研究業務を行っています。そのほか、新商品発売までの一連の業務や既存商品に関する業務対応も私たちの役目です。社外対応も多く、原料メーカーやOEM業者とも日々連携をとっています。この仕事の醍醐味は、ひとつの商品の企画から発売までの全工程に関われること。これは、DHCならではの働き方と言ってもいいでしょう。若手のうちから責任のある仕事を任せてもらえるため、とてもやりがいを感じています。業務内容が幅広いため、一日のスケジュールは日によって異なります。研究業務に打ちこむ日もあれば、会議だけで一日が終わる日も。いつでも臨機応変に動けるように、先を見据えたスケジュール管理を心がけています。

新商品の企画立案と処方開発です。企画立案では、商品のアイデアやコンセプトなどを決めます。消費者が何を求めているのか、どのようなアプローチで販売するのか徹底的なリサーチが欠かせません。企画が固まったら、処方開発のフェーズに移ります。「処方」とは、商品のレシピや設計図のようなものです。DHCではさまざまな商品を販売していますが、処方開発は容易ではありません。処方の使用感や安定性、特許の問題、製造問題など、何度も高い壁に直面します。テストモニターの方から厳しい評価をいただくことも少なくありません。誰からも認められる商品を作るためには、何十回、何百回と試作・評価を行う必要があるのです。しかし、難しいからこそ、最も夢中になれる仕事でもあります。大変な面もありますが、これからも没頭し続けます。

これまで何度も商品開発に関わってきましたが、私の場合はその９割が「失敗」です。しかし、失敗から得られる経験も多く、それが成長に繋がっています。開発の現場は、時間との勝負です。限られた時間のなかでどこまでクオリティを上げられるのか、自分との闘いといってもいいでしょう。何千何万とある原料の知識と、あらゆる製剤技術のノウハウも必要不可欠。私はまだ十分に経験を積んでいないので、貪欲に学び続けなくてはなりません。また、他者からの思いも寄らないアドバイスも、新たな道を切り拓くヒントになります。周囲の支えもあって、失敗を見抜く洞察力や技術力などが少しずつ身についてきました。

DHCが培ってきた技術や定番商品を再解釈して、新たな価値を創出したいです。また、時代を先取りした、誰からも愛される商品を１から作りあげることにも挑戦中です。現在は、コロナ禍の影響やIT技術の発展により、世の中の価値観が目まぐるしく変化しています。私も自分自身をアップデートするために、インターネットやSNSに点在するあらゆる情報に触れ、常に消費者のニーズを探っています。こうした姿勢は、個人のアイデアが尊重される職場環境も関係しています。私の所属する研究室は、自由な発想から企画・開発できる組織風土があり、やる気次第で、どんなことにでも挑戦できます。この環境を活用しない手はありません。時には遊び心を交えながら、目標達成のために全身全霊で業務に取り組んでいきます。

観葉植物を育てることです。自宅だけでなく研究室の植物も育てています。温度・湿度が一定の研究室は、植物の育成に適しているようで、パキラは私の身長をすぐに超えて、胡蝶蘭は全鉢が咲き誇っています。土を自分なりにブレンドしたり、霧吹きで葉っぱ１枚１枚丁寧に水をあげたりして、試行錯誤しながら愛情を注いでいます（笑）。まわりに植物があると、雰囲気も心も穏やかになって癒されますよ！

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